読みもの

各地域の主流な味噌

味噌は地域や風土によってその材料や製法が異なり、風味や色合いも様々です。ここでは各地域での主流な味噌とその特徴についてご説明させていただきます。

(1)北海道

北海道では、北海道味噌と呼ばれる米味噌のなかでも辛口で赤い色の味噌が主流です。北陸地方との交流が盛んだったため、2つの地域の味噌は比較的似ていると言われています。

(2)東北地方

東北地方では米味噌の中でも辛口で赤い色の味噌が主流ではありますが、地域によって味の違いがあります。気候が厳しい東北地方では、味噌作りは飢餓などに備えるための大切な仕事でした。そのため、東北の各県は特に味噌との関りが深く、津軽味噌、秋田味噌、仙台味噌、会津味噌というように、今も昔の国名や藩名をつけた味噌が作られています。

(3)北陸地方

北陸地方は東北と関西の接点であるため、味噌も両方の特徴をもった淡色で辛口の米味噌が作られています。富山や能登には水分の多い赤味噌、石川には加賀前田藩の軍糧用・貯蔵用の味噌から生まれた辛口の赤味噌、福井には京都の影響を受けた甘めの赤味噌があります。

(4)甲信越地方

長野県は特に味噌の生産が盛んで、味噌の生産量が日本一の県です。米味噌の中でも辛口の淡色の信州味噌が有名です。一方、新潟県では、佐渡味噌や越後味噌など赤色で辛口の米味噌が作られています。

(5)関東地方

東京では江戸甘味噌と呼ばれる、甘味がある赤い米味噌が主流です。農業が発展した北関東の一部には麦味噌がありますが、関東一円で作られているのは辛口の米味噌です。

(6)東海地方

東海地方では夏が高温多湿のため、味噌の保存に工夫が必要でした。そこで生まれたのが大豆に麹菌を直接加える伝統的な味噌玉製麹という製法で、この製法で豆味噌が作られています。一般的に八丁味噌などと呼ばれているのはこの豆味噌のことになります。

(7)関西地方

関西地方は米味噌圏ですが、同じ米味噌でも白味噌や西京味噌と呼ばれる甘い白い味噌が主流です。関西は朝食に味噌汁を飲む習慣がなく、味噌を調味料として使用することが多いようです。色が白いのは短期熟成によるものであり、長期保存には向いていません。

(8)中国地方

中国地方は地理的に米味噌と麦味噌の分かれ目の部分に当たります。そのため、県によって一般的な味噌が異なります。九州に近い瀬戸内地域では麦味噌、日本海側は淡色の辛口米味噌、関西よりの瀬戸内側は白色の甘口の米味噌が作られています。両方が交わる広島では、米味噌と麦味噌のどちらも作られています。

(9)四国地方

この地方では稲作が向かない土地であったため、麹に麦を利用した麦味噌が主流となりました。瀬戸内側はやや白色、太平洋側はやや赤色ですが、いずれも麹歩合が高く甘口の味噌になります。

(10)九州地方

九州地方は麦味噌の主産地ですが、福岡県周辺では米味噌や米と麦の合わせ味噌も作られています。温暖な気候の九州の味噌は、熟成期間が短いため、淡色から淡赤色の甘口のものが多いです。

 

以上、各地域ごとの主流味噌についてのご紹介でした。観光などで別の地域に行かれた際に思い出して、違いを楽しんでいただけるかと思います。

伊予のみそカップ

内容量/600g

伊予のみそ

内容量/600g

伊予のみそ こし

内容量/300g

SP液状伊予のみそ(麦みそ)

内容量/320g